Synology DS216+Ⅱ その3 HDDの選定(IronWolf)

 

NAS専用HDDというとWDのRED

信頼のHGST

あたりがオススメとされますが

SeagateのNAS専用モデル [IronWolf] ではSynologyのDSM6.1で利用可能な
IronWolf Health Managementという機能が利用できます。

比較的新しいモデルですし価格も他のモデルと比べて押さえられているので購入してみました。
4TB以上のモデルですと複数搭載時の振動を検知するRVセンサーが搭載されています。
また5900rpmなのでWD REDの5400rpmより若干高速

 

DSM6.1での表示

ストレージマネージャで見るとHDDのアイコンがIronWolf専用に変化しており
IronWolf 正常性ステータスが確認できることがわかります。
2017-04-05 20_25_14

健康状態を確認すると
2017-04-05 20_29_06
「IronWolfの正常性」タブや「IronWolf正常性テストのスケジュール設定」が利用可能に

2017-04-05 20_31_452017-04-05 20_33_40
【起動】を実行すると即座にテストができる模様

2017-04-05 20_34_402017-04-05 20_35_07
「IronWolf正常性テストのスケジュール設定」でテストのタスクを登録できます。

S.M.A.R.Tでのテストとどれほど違うのかはよくわかりませんが
追加で設定できる項目が増えるということはそれなりに健康状態の監視を強化できることにはなりそうです。

DiskStation Manager – ナレッジベース | Synology Inc.

Synology DS216+Ⅱ その2 メモリ増設

サポートされてませんし保証対象外となってしまいますが
海外では増設している方が見られるので今後の仮想化機能の利用も視野に入れて
増設してみました。

 

20160808_111657823_iOS

内側のストッパーを外して外装を取外し

 

20160808_111826171_iOS

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基盤を取外してやっとメモリスロットにアクセスできます。
安易にはお勧めできませんね(^^;

交換したのはこれ

2016-08-08 20_39_15-
問題なく認識しました。

Synology DS216+Ⅱ その1

テストも兼ねて企業向けNASを購入しました。
もう去年の8月のことですが・・・

ラインナップ的には一番安いローエンド機種ですが
個人で使用するには十分で一応企業向け機能も使用できます。

  • ディスクの仮想化によるファイルのバージョン管理
  • 仮想化機能

今までWindowsServerに頼ってきた機能もNASで実現できるところまで来てますね。
あとエクスプローラーからインデックスが利用できる機能が付けばいういうことなしなのですが
(ブラウザからはインデックス検索が利用できる)

特にバックアップ関連機能がWindowsServer並になったことで
ディスクの最小化、それに伴う省スペース化や省電力化で
場合によっては本体価格以上にコストが抑えられることもあると思います。

 

■外観

20160808_111247016_iOS

はっきり言って樹脂製でチープです。
この点は企業向けに金属筐体を採用しているQnapに劣ります。

また電源ケーブルが非常に抜けやすく
簡易的なストッパーがついているQnapはよく考えてますね。

何より企業向けなのに
ディスクが完全ツールレスで簡単に引き抜けてしまうので
設置場所には十分気を付ける必要があるでしょう。

 

■セットアップ

Synology Web Assistant
セットアップに慣れた人間だとIPアドレスを調べて・・・
などと手順を想定しますが今どきのNASは専用アプリも使用することなく
Webブラウザで上記にアクセスするだけで
ローカルネットワークのNASを探し出してセットアップがはじまります。

2016-08-08 19_07_44-Synology Web Assistant
2016-08-08 19_08_19-Synology Web Assistant2016-08-08 19_08_44-Synology Web Assistant2016-08-08 19_09_12-Synology Web Assistant2016-08-08 19_17_48-DiskStation - Synology DiskStation2016-08-08 19_18_31-NAS02 - Synology DiskStation2016-08-08 19_19_35-NAS02 - Synology DiskStation
リモートアクセスできるようSynologyアカウント作成を勧められますがここではスキップ。

2016-08-08 19_21_20-NAS02 - Synology DiskStation2016-08-08 19_27_07-NAS02 - Synology DiskStation2016-08-08 19_30_26-NAS02 - Synology DiskStation

 

■簡易ベンチ

2016-08-08 19_39_36-CrystalDiskMark 5.1.2 x64
今ではローエンドとの差もあまりないですがWD Green+Gigabitネットワーク環境ではこのあたりが限界でしょうか

 

個人用での共有フォルダ利用では
おそらく他のローエンドモデルでも大差はないと思われる。

複数同時利用+αの機能の見極めがおそらくポイントになるだろう。

なお単純には比べられないが
Webコンソールの動作の軽さは今まで使っていたNASに比べるとかなり良い。

 

■おまけ

2017-03-24 01_16_08-NAS02 - Synology DiskStation - [InPrivate] ‎- Microsoft Edge
一応動いてはいるがS.M.A.R.Tにエラーが出ていたHDDを試しに付けてみた。

フォーマットして利用可能状態まで動作はしたが初期テストが数時間走ったあと
テストに失敗しアラートが鳴る状態に。

Qnap管理画面へのアクセス不可

以前もあったのですが
管理用SSLポート番号を変更してSSLのみのアクセスを有効にしている場合、
ファームウェアアップデートの影響で別のポート番号が変更され
管理用ポートとの重複が発生してしまい
アクセスできなくなるという症状が出ることがあります。
※ポート番号は慎重に選びましょう。(^^;

Turbo NASが使用するポート番号は何ですか? :: インストールとセットアップ ::NAS :: QNAP

この状態ですと
基本的なファイル共有などはそのまま動作しているのですが
一切の管理作業ができずにお手上げ状態となります。

唯一Qfinder Proというソフトウェアで
基本的な設定変更はできるのですが
復旧につながるようなメニューは用意されておりません。

以前はファームウェアを強引に元に戻すことで復旧したのですが
今回は元に戻りませんでした。

 

となると直接Qnapを操作する作業となります。

 

画面出力して操作

モニタ出力のみのモデル限定となりますが
USBキーボード、マウスを接続して操作できます。

 

リセットボタン”3秒”

リセットボタンで管理用設定だけ初期状態に戻すことができます。

なお、”10秒”押してしまうと本当にすべての設定がリセットとなるので
ビープ音に気を付けましょう。
(データは残るけど全て再設定。同名共有フォルダを作成するとデータにアクセスできる)

基本システムリセット(3秒)

リセットボタンを3秒間押すと、ビープ音が聞こえます。 次の設定はデフォルト値にリセットされます:

  • システム管理者のパスワード:admin。
  • TCP/IP設定: DHCPを通してIPアドレス設定を自動的に取得します。
  • TCP/IP設定: ジャンボフレームを無効にします。
  • TCP/IP設定: ポートトランキングが有効な場合(デュアルLANモードのみ)、ポートトランキングモードは「Active Backup (Failover) (アクティブバックアップ(フェールオーバー)」にリセットされます。
  • システムポート: 8080 (システムサービスポート)。
  • セキュリティレベル: 低(すべての接続を許可)。
  • LCDパネルパスワード: (空欄)*。
  • VLANが無効になります。
  • サービスバインディング: すべてのNASサービスは、利用可能なすべてのネットワークインターフェース上で作動します。

    QNAP Turbo NAS 取扱説明書

  • しかし、検証では
    この設定でシステムポート:8080が有効になるはずですが
    SSLのみ有効になっていると認証画面は自動的に転送されHTTPSで接続するようになっており
    復旧しなかった。

     

    SSHで復旧

    上記のリセットボタン”3秒”を行えば
    たとえ以前の設定でSSHを禁止にしていても初期状態に戻るので有効化できます。

    競合しているポートを使用するサービスの停止

    /etc/init.d/Qthttpd.sh stop

    これでアクセスできない場合

    Webサーバーのポート変更
    設定ファイルを編集

    vi /etc/config/apache/extra/apache-ssl.conf

     

    LoadModule ssl_module modules/mod_ssl.so
    SSLRandomSeed startup file:/dev/urandom 512
    Listen 8081
    AddType application/x-x509-ca-cert .crt
    .
    .
    .
    .
    .
    </Directory>
    <VirtualHost _default_:8081>
    DocumentRoot "/share/Web"

    Webサーバー再起動

    /etc/init.d/Qthttpd.sh restart

     

    リセットボタン”10秒”

    最終手段だがリセットボタン”10秒”ですべての設定をリセットすることが可能です。
    ※初期化にはにしばらく時間がかかるので落ち着いて待つ

    この場合、設定ファイルをバックアップしておけば復元することで
    復旧できると思われます。

    HP iLO[Integrated Lights-Out ]

    OSとは切離されたマネジメントチップ+マネジメントポート(LAN)による管理ツール

    HP Integrated Lights-Out (iLO)
    日本HP – HP Integrated Lights-Out 4 (iLO 4)- 製品比較

    20140311_174201_iLO44

    サーバー本体には上記のようなタグ添付されており
    同じネットワークからブラウザでDNS Nameを入力してアクセス
    AdministratorとパスワードでiLOにアクセスできます。

    Gen8はiLO4が搭載されてます。最新版はファームウェア2.03.(2015/3/1)
    2015-03-03 12_20_22-iLO 42015-03-03 12_25_31-iLO 42015-03-03 12_43_53-iLO 42015-03-03 12_45_15-iLO 4

    iLOは高度な機能を使用する場合にライセンスを購入して有効化する仕組みです。

    iLO Essentials ¥14,000(税抜)
    iLO Advanced ¥54,000(税抜)
    iLO 60日試用版

    20140311_175750_iLO442015-03-03 12_51_48-iLO 4

    ライセンスがなくても有用な機能は利用でき
    リモートコンソールも短時間であれば接続できるので
    問題調査に役立ちます。

    普段はリモートデスクトップで
    本格的なハードウェア問題に遭遇したとき
    60日試用版を利用するのもよいでしょう。

    初めからライセンスを購入してモニター・キーボードを廃した
    ヘッドレスサーバーとしても運用可能です。

     

    ■リモートコンソール

    リモートコンソールはWeb版だけじゃなく
    アプリ版もあるので各種環境で手早く実行できます。

    HP Lights-Outスタンド アロン リモート コンソール for Windows

    2015-03-03 12_56_21-Program Manager

    コマンドラインからも起動可能
    ショートカットを用意しておけば複数サーバの起動が可能です。(作成場所のセキュリティに注意)

    > hplocons.exe -addr address[:port] -name loginname -password password

    モバイルアプリも

    Apple App Store HP iLO Mobile
    Google Play HP iLO Mobile

    ちなみにリモートコンソールは
    HP Intelligent Provisioning 操作中はライセンスがなくてもタイムアウトしませんでした。

     

    ■iLO3

    ついでにiLO3でも確認。
    ML110G7のiLO3最新版はファームウェア1.82(2015/3/1)
    こちらは標準設定だと物理的にLAN1と共用になっている(異なるMACアドレス)

    2015-03-03 13_11_28-iLO 32015-03-03 13_13_57-iLO 3